ブログ

Dec 04, 2023

中国の低い銅在庫データは十分な供給を信じていない

2023年4月26日、中国山東省煙台市の銅精錬所で働く従業員。 ロイター/Siyi Liu/ファイル写真 ライセンス権を取得 ハノイ/北京、8月17日(ロイター) - のネットロングポジション

2023年4月26日、中国山東省煙台市の銅精錬所で働く従業員。ロイター/Siyi Liu/ファイル写真、ライセンス権を取得

［ハノイ／北京、８月１７日 ロイター］ - ロンドン金属取引所（ＬＭＥ）の銅の買い越し額は、中国の銅在庫データの低迷が一因となり、６カ月ぶりの高水準となっているが、業界筋によると、このシグナルはしばしば次のようにみられるという。強気は現場の現実を反映していない。

中国は世界最大の銅消費国で、上海先物取引所と中国保税倉庫の在庫を合わせた8月11日時点の在庫は11万314トンで、前年比53％減となり、消費量の3日弱に相当する。

ロンドンと上海の先物価格は数週間ぶりの安値に下落しているが、一部の投資家はLMEのデータに基づき、中国の在庫が非常に少ないため価格が今後数カ月で上昇に転じると予想し、中国市場の期待に基づいてロングポジションを積み上げている。政府はより積極的な経済刺激策を展開するだろう。

コミットメント・オブ・トレー​​ダーズ・レポートのデータによると、LME銅の買い越しポジションの合計は8月11日には9,488枚まで増加し、2月10日以来の高水準となった。

ゴールドマン・サックスは「中国や西側の取引所での在庫カバーがこれほど限られているため、例えば材料供給の混乱や中国の政策支援発表による上方サプライズなどがあれば、銅価格に重大な右テールリスクが生じると見ている」と述べた。 8月11日付の報告書。

「確かに、第3四半期のこれまでの投資コミュニティとの対話によれば、現在は銅の下値への関心は消えており、銅の押し目買いが主流の戦略であることが示唆されている。」

しかしトレーダーや製造業者らは、すぐに入手できる銅は十分にあり、景気減速で需要が打撃を受けているため、すぐには供給が逼迫しない可能性があるとしている。 さらに、現在、より多くの銅が先物取引所の外でカウンターパーティ間で直接取引されているため、この指標は特に誤解を招く可能性があります。

「市場の需要と供給を評価する上で、銅の在庫データはもはや重要ではない」と、月に約1万トンの精錬銅を使用する銅棒メーカー、湖北世台精錬銅技術の購買マネージャー、チャン・カイミン氏は語る。

8月初旬に一部の貨物を予約した張氏は、「市場にはスポット供給が豊富で、適切な価格を支払えば材料を調達するのは簡単だ」と語った。

情報提供者のSMMによると、スポット市場で容易に入手できる中国の銅在庫（上海先物取引所の倉庫在庫も含む）は8月14日時点で8万2600トンとなり、前年比17.5％増加した。

しかし、SMMのデータによると、中国の保税倉庫在庫は8月11日時点で57,399トンで、昨年の同時期と比べて70％減少していた。

ＣＲＵのアナリスト、何天宇氏は、米ドル調達コストの上昇、かつて銅取引大手だったマイケ・グループの撤退、苦境に陥った中国の不動産セクターのすべてが保税在庫の減少に寄与したと述べた。

中国の製錬所による過去最高の生産量の稼働率引き上げと生産能力の拡大も、1～6月の精製輸入量の前年比12.7％減を補った。

中国は世界の精製銅の半分以上を消費しており、需要は通常、不動産部門や製造業が増加する9月から10月の秋にピークに達する。

今年は景気減速の影響で両セクターの見通しは低迷しており、この３カ月間の従来の需要の高まりはそれほど力強いものではない可能性があることを意味している。

広州に本拠を置く銅製品メーカーは「全体的に需要が低迷しており、銅の輸出は極めて低迷している」と述べた。

ある銅管メーカーによると、多くの中国の製錬所が最近、自社精製金属の一部を使った付加価値製品の製造に投資を増やし、供給品を倉庫に送る必要が減ったため、在庫も減少したという。

また、製錬業者と消費者との間の直接の受け渡しも増えていると、メディアに話す権限がないため匿名を条件にこの関係者は語った。